CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)は、 Webサイトの高速化に欠かせない技術です。
「具体的にどのような仕組みなのか」「代表的なCDNは何があるのか」などと、CDNに疑問がある方もいるでしょう。
本記事では、CDNの機能や仕組み、 導入メリットなどの基本情報をわかりやすく解説します。また、費用目安やおすすめサービス、導入ステップなど導入の際に押さえておきたい情報も紹介します。
自社サイトのパフォーマンスに悩みをお持ちの方は、 ぜひ最後までご覧ください。
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※本記事の内容は、2025年5月時点の情報です。
CDNとは?

CDNとは、Webコンテンツを効率的に配信するために最適化されたネットワークです。
世界各地に分散配置されたサーバーにコンテンツをキャッシュし、ユーザーの最寄りのサーバーからデータを配信することで、表示速度の向上などの効果が得られます。
本章では、CDNの各機能の効果や、近年注目される背景を紹介します。
CDNが提供する主な機能と効果
CDNは、以下のように多様な機能を有しています。
上記の機能により、CDNはWebサイトの表示速度とセキュリティの向上を実現します。
なぜ今CDNが注目されているのか
近年、CDNへの関心が高まっている背景は以下のとおりです。
- コンテンツの大容量化
- モバイルデバイスの普及
- グローバル展開の加速
例えば、ECサイトでは、購買意欲を促進する要素として画像や動画の質・量が重視され、鮮明かつ多くのビジュアルコンテンツが使用されます。
しかし、視覚情報の増加はWebサイトの表示速度に影響を与え、表示遅延によるユーザー離脱のリスクが生じます。このような課題を解決する手段として、大容量データを効率よく配信できるCDNの重要性が高まっています。
また、スマートフォンやタブレットの普及に伴い、通信環境が不安定なモバイル環境でも快適に閲覧できる配信体制が求められていることも、注目される理由の一つです。CDNは、キャッシュと最適なルーティングにより、モバイルユーザーへのスムーズな配信を実現します。
さらに、企業の海外進出が進むなかで、地理的な距離に起因する通信遅延や品質低下の課題を抱えている企業も少なくありません。CDNは世界中に分散されたサーバーを活用し、海外ユーザーにも均一かつ安定したパフォーマンスを提供できる点で注目を集めています。
CDNの仕組み

CDNは、世界各地に分散配置されたエッジサーバーを通じて、Webコンテンツをユーザーの近くから配信する仕組みです。ユーザーがWebサイトにアクセスすると、CDNがユーザーから最寄りのエッジサーバーを自動的に選択し、あらかじめ保存されたコンテンツを高速で提供します。
このような仕組みにより、オリジンサーバーの負荷を軽減しつつ、通信の遅延を最小限に抑えられます。
以下では、CDNの仕組みの理解に重要な、エッジサーバーとオリジンサーバーの関係性と、キャッシュの仕組みと配信フローをみていきましょう。
エッジサーバーとオリジンサーバーの関係
CDNの仕組みの中核を担うのが、オリジンサーバーとエッジサーバーです。
- オリジンサーバー
- 画像やHTMLなど、Webサイトの元データを保管している本体のサーバー
- エッジサーバー
- 世界中に配置されたサーバーで、オリジンサーバーのコンテンツをキャッシュし、ユーザーに近い場所から配信するサーバー
まず、ユーザーがWebサイトにアクセスすると、CDNはもっとも近いエッジサーバーからデータを配信します。
エッジサーバーに必要なデータがない場合は、オリジンサーバーから取得してキャッシュし、次回から高速に配信できるようにします。
キャッシュの仕組みと配信フロー
CDNの効率的な配信の実現には、キャッシュが関係しています。
キャッシュとは、頻繁にアクセスされるコンテンツを一時的に保存し、再利用により配信を高速化する技術です。
CDNは、以下の流れで配信します。
- ユーザーがWebサイトにアクセス
- CDNが最寄りのエッジサーバーを選定
- エッジサーバーがキャッシュに対象コンテンツがあるか確認
- キャッシュヒット(あり):キャッシュからコンテンツを直接配信
- キャッシュミス(なし):オリジンサーバーから取得し、ユーザーに配信&キャッシュに保存
- 次回以降の同一リクエストは、キャッシュから高速に配信
キャッシュの仕組みにより、ネットワーク状況に影響されない高速配信を実現します。
CDNと他システムを比較する

CDNと混同されやすいシステムとして、プロキシサーバーやWAF(Web Application Firewall)が挙げられます。
プロキシサーバーは通信の仲介役としてユーザーの代理でアクセスする中継サーバー、WAFはWebアプリを狙う攻撃を防ぐセキュリティフィルタです。
本章では、CDNとプロキシサーバー・WAFとの違いを紹介します。
プロキシサーバーやWAFとの違いと連携
CDN・プロキシサーバー・WAFの違いは、以下のとおりです。

CDNは、プロキシサーバーとの併用により通信管理を強化でき、WAFとの連携でセキュリティ対策を強化できます。これらを組み合わせることで、高速・安定・安全なWeb運用が実現します。
CDNを導入する4つのメリット

CDNの導入により、Webサイトを運営するうえで多くのメリットを得られます。本章では、CDN導入によって得られる主な4つのメリットを解説します。
1.Webサイトの表示速度向上
Webサイトの表示速度が遅いと、ユーザーの早期離脱を促進します。実際に、Googleはページの読み込み時間が1秒から7秒に増えると、モバイルサイト訪問者の直帰率が113%増加すると公表しています。

出典:モバイルページのスピードに関する新たな業界指標(2017年3月21日)|Google Developers
その点、CDNはコンテンツをユーザーに近いエッジサーバーにキャッシュすることで、データ転送距離を短縮し、Webサイトの表示速度を向上させます。そのため、CDNを導入したサイトでは、快適に閲覧でき、滞在時間の増加やコンバージョン率が期待できます。
2.サーバー・ネットワークへの負担軽減
Webサイトへのアクセスが集中すると、オリジンサーバーに大きな負荷がかかり、サーバーダウンや表示速度の低下を引き起こします。
CDNは、コンテンツを複数のエッジサーバーに分散して配信することで、オリジンサーバーへの負荷を軽減可能です。サーバーダウンのリスクを低減し、安定したWebサイト運営を実現できます。
3.サイバー攻撃対策によるセキュリティ強化
セキュリティ対策が不十分なWebサイトは、DDoS攻撃などのサイバー攻撃の標的となるリスクが高まります。
CDNはユーザーとオリジンサーバーの中間に配置され、オリジンサーバーが本来受けるはずの大量アクセスを受け止め、配信する仕組みです。つまり、オリジンサーバーがDDoS攻撃の対象となった場合、代わりにCDNが攻撃を受けます。
CDNがないWebサイトに比べ、DDoS攻撃の緩和が期待できることから、大規模なWebサイトで広く活用されています。
4.アクセス急増時も安定したサイト表示を維持
大規模なキャンペーンやイベントの開催時には、Webサイトへのアクセスが急増します。
CDNは、アクセス集中時でも、エッジサーバーからコンテンツを配信することで、サーバーダウンを回避し、安定したWebサイトの表示を維持可能です。ユーザーは快適にWebサイトを閲覧でき、売上の機会損失を防げます。
また、CDNは世界各地に分散配置されたエッジサーバーを利用し、ユーザーの地理的な位置にもっとも近いサーバーからコンテンツを配信します。そのため、本来のWebサーバーから物理的に遠く離れた地域からアクセスされた場合でも、遅延を最小限に抑え、安定かつ高速な表示が可能です。
CDN導入時の3つの注意点と対策

CDNの導入にあたっては、いくつか注意点があります。本章では、CDN導入時の注意点とその対策を紹介します。
コンテンツ更新のタイミング管理方法
CDNはコンテンツをキャッシュするため、オリジンサーバーでコンテンツを更新しても、すぐにユーザーに反映されない場合があります。
そのため、タイムラグを考慮し、コンテンツの更新タイミングを適切に管理しましょう。
以下が、具体的な対策です。
- キャッシュ有効期限(TTL)設定:更新頻度に応じて、適切な保存期間を指定
- キャッシュパージ:コンテンツ更新時に古いキャッシュを即時削除
- バージョン管理:ファイル名にバージョンを付け、更新時に自動で新キャッシュに切り替え
更新頻度の高いコンテンツは短く、低いコンテンツは長く設定し、コンテンツの最新性とキャッシュ効率とのバランスを意識しましょう。
キャッシュ設定ミスを防ぐポイント
キャッシュ設定を誤ると、意図しないコンテンツがキャッシュされる場合や、キャッシュがまったく機能しない場合があります。
設定ミスを防ぐために、以下のポイントに注意しましょう。
- HTTPヘッダー設定:Cache-ControlやExpiresでキャッシュの動作を明示
- クエリパラメータ対応:不要なパラメータは無視、必要なら個別にキャッシュ制御
- Cookie対応:動的生成コンテンツはCookie考慮のキャッシュ設定が必要
上記の設定により、意図しないキャッシュ動作を防ぎ、ユーザーに正確なコンテンツを提供できる環境が整います。
アクセス解析への影響と正確な測定方法
CDNを導入すると、ユーザーのアクセスがCDNのエッジサーバーを経由するため、アクセス解析ツールで正確なアクセス状況の把握が難しくなります。
特に、ユーザーのIPアドレスがCDNのIPアドレスに置き換わるため、地域別のアクセス状況などが正確に測定できなくなる可能性があります。
そのため、アクセス解析を正確に測定したい場合は、以下の対策が有効です。
- CDNログ解析の活用:CDN経由のアクセス状況を詳細に把握可能
- HTTPヘッダーの活用:X-Forwarded-Forヘッダーを使ってユーザーのIPを正確に取得
- CDN連携対応のアクセス解析ツールの導入:より正確なアクセス状況を測定可能
上記の対策を講じることで、CDN導入後でもユーザーの実態に即したアクセスデータを正確に取得でき、マーケティングや改善施策の精度を保てます。
CDNの主な活用シーン

CDNは、大規模配信が可能なことからさまざまなシーンで活用されています。本章では、代表的な活用シーンを紹介します。
1.画像・動画が多いコンテンツサイトの快適化
画像や動画はテキストデータと比べてデータ容量が大きく、大量に用いるとWebサイトの表示速度が低下します。
CDNを導入したWebサイトでは、画像や動画コンテンツをユーザーに近いエッジサーバーから配信するため、表示速度の低下を抑えられます。
特に、施工事例ページやポートフォリオサイト、メディアサイトなど、高画質の画像や動画を多用するWebサイトでは、CDNの導入が効果的です。
2.大規模キャンペーン時のサーバー安定化
WebサイトへCDNを導入すると、アクセスが分散され、Webサイトのサーバーダウンを防止できます。
そのため、催事などにあわせて販促キャンペーンを実施するECサイトや、インターンシップなど期間限定の特設サイトでは、CDNの導入が有効です。
3.グローバル展開するビジネスの地域別最適化
グローバルにビジネスを展開する場合、世界中のユーザーに対して、最適なコンテンツ配信を行う必要があります。
CDNを導入したWebサイトでは、世界各地に配置されたエッジサーバーを活用し、ユーザーの所在地に応じて最適なサーバーからコンテンツを配信することで、表示速度の向上と安定した配信を実現します。
グローバル規模の採用サイトやグローバルECサイトを構築したい場合は、CDNの導入が必要です。
4.ECサイトの表示速度改善とコンバージョン向上
ECサイトでは、ページ表示の速さがユーザー体験や購入率に直結します。特に商品検索結果や商品詳細ページの読み込み速度は購買意欲に大きく影響します。
CDNを導入することで、商品画像などの静的コンテンツを高速に配信でき、カート機能や決済ページの安定性も向上します。
そのため、離脱率やコンバージョン率の課題を抱えるECサイトにとって、CDNは有効な改善施策です。
5.リアルタイム配信の遅延を最小化
ライブストリーミングやオンラインゲームなど、リアルタイム性が求められるコンテンツ配信において、遅延は大きな問題です。
CDNを導入すると、リアルタイム配信に最適化されたネットワークを活用し、遅延を最小限に抑えられます。
そのため、ライブ配信を行うニュースサイトなどでは、CDNの導入が必須といえます。
6.緊急・重要情報の安定した配信
災害情報や緊急ニュースなど、緊急性の高い情報を配信する際、アクセス集中によるサーバーダウンは避けなければなりません。
CDNを導入したWebサイトでは、アクセスを分散し、大量のアクセスが集中する状況でも安定したサービス提供が可能なため、災害情報やシステム障害情報などの重要情報配信に効果的です。
CDNにかかる費用目安

CDNの導入を検討するうえで、費用は重要な判断基準の一つです。本章では、CDN導入時にかかる費用目安について、3つの料金体系別に紹介します。
従量課金型
従量課金型は、実際に利用したデータ転送量やリクエスト数に応じてコストが変動する料金体系です。エリアや規模によって大きく変わり、1GB当たり約5円~15円が目安です。
予想以上にデータ転送量が増加すると、費用が高額になります。そのため、データ転送量のモニタリングを行い、予算オーバーにならないように注意が必要です。
コミット課金型
コミット型は、あらかじめ一定のデータ転送量を定額で契約し、その範囲内は月額料金のみを支払い、超過分だけを従量課金で追加請求する料金体系です。月額料金 + 使用料で設定され、費用は個別での見積もりになることが一般的です。
従量課金型に比べて、1GB当たりの単価が低い傾向にあり、コストを抑えられます。ただし、契約したデータ転送量を使い切らなかった場合でも、料金が発生する点がデメリットです。
定額料金型
定額料金型は、月額または年額で一定の料金を支払うことで、データ転送量を気にせずに利用できる料金体系です。費用目安は、月額5千~3万円程度と使用料に応じて異なります。また、画像最適化やTLS共有証明書などのオプションを追加する場合は、基本の定額料金に加え、月あたり約1万円~5万円必要です。
料金は高めに設定されている傾向にありますが、使用量に上限がないため、安心して利用できます。ただし、一部のサービスでは、一定の使用量を超えると速度制限がかかるため、事前に上限値の確認が必要です。
CDNサービスの選び方

CDNサービスの選択は、Webサイトのパフォーマンスやセキュリティに影響します。自社のニーズに最適なCDNを選ぶために、以下のポイントを考慮しましょう。
- 対応地域:国内の配信拠点やグローバル拠点の数は多いか
- セキュリティ性:ボット管理やAPI保護などのセキュリティ対策機能はあるか
- サポート対応:設定代行の有無などサポート内容は充実しているか
上記のポイントを総合的に比較し、自社のトラフィック特性やセキュリティ要件にもっともマッチするCDNサービスを選びましょう。
CDNサービスのおすすめ5選【無料あり】

本章では、おすすめな4つのCDNサービスを紹介します。
CloudFlare

出典:Cloudflare
Cloudflareは、世界335以上の大規模なネットワークを活用し、静的・動的コンテンツの高速配信を実現するCDNサービスです。
無料プランでもDDoS攻撃対策やWAF、SSL証明書などのセキュリティ機能が充実しており、中小企業のコーポレートサイトやECサイトでの導入に適しています。
Cloudinary

出典:Cloudinary
Cloudinaryは、画像や動画といったメディアコンテンツをCDNにより高速に配信できるサービスです。
CDNのほか、クラウドのAI(人工知能)機能などにより、数百万点の製品画像やビデオをサポートし、Webパフォーマンス向上に貢献します。
特に、メディアコンテンツを多用するECサイトに効果的です。
Amazon CloudFront

Amazon CloudFrontは、AWSが提供するCDNサービスです。
600以上の配信拠点に対して、自動化されたネットワークマッピングと高度なルーティング機能を適用することで、通信遅延を最小化します。
またセキュリティ面では、AWS Shield Standardを活用すると、追加費用無しでDDoS対策を強化できます。
関連するAWSサービスと容易に連携できるため、AWS環境で構築されたWebサイトにおすすめです。
Akamai

出典:Akamai
Akamaiは、世界130カ国以上に4,200以上の拠点を展開する業界最大級のCDNプロバイダーです。
大規模なトラフィックにも対応可能なインフラと24時間対応のサポートを提供し、DDoS・DNS攻撃対策や不正利用対策など、企業向けの高度なセキュリティを実現しています。
Akamaiは、大規模なWebサイトやエンタープライズ向けのサービスに適したCDNです。
Imgix

出典:Imgix
Imgixは、画像に特化したCDNサービスで、リアルタイムの画像処理と最適化機能を備えています。
世界中に分散されたCDNネットワークを活用し、画像の高速配信だけでなく、リサイズやクロップ、フォーマット変換などの処理をURL上のパラメータ指定のみで実現できる点が特徴です。
開発者の実装負荷を軽減しながら、サイト全体のパフォーマンスを向上させたいWeb開発チームに最適です。
CDN導入ステップ

本章では、CDNの導入ステップを紹介します。
導入前の準備と確認事項
CDN導入の第一歩は、自社の要件に合ったサービスを選ぶことです。
CDNを提供するベンダーのWebサイトや見積もりから、以下を比較検討し、自社ニーズに合うベンダーと契約を進めましょう。
- PoP拠点数と地理的分布
- 料金体系
- 機能(WAF / DDoS緩和 / エッジコンピュータ など)
必要に応じて無料トライアルを活用し、使用感を確かめるのも有効です。
スムーズな移行のための段階的導入法
導入するCDNが決まったあとは、自社サイトを運用するレンタルサーバーでCDNに切り替えるための設定が必要です。
各工程を段階的に実施することで、Webサイトの表示速度と安定性を向上させつつ、移行による影響を最小限に抑えられます。
効果測定と継続的な最適化
CDN導入後は、表示速度やエラー率、キャッシュヒット率などの指標を確認し、導入効果を定量的に把握しましょう。
また、ログ解析やパフォーマンスリポートを活用し、キャッシュ制御やWAFルールの調整、不要なリクエストの削減を継続的に行うことで最適な状態を維持できます。
Webサイトの成長や変化に応じ、定期的な見直しも重要です。
CDN×画像最適化で表示速度をさらに向上

Webサイトの表示速度を向上させるには、CDNと画像最適化の組み合わせが効果的です。本章では、手軽に実践できる画像最適化の例を紹介します。
次世代フォーマット変換と圧縮技術
まず、画像の最適化の有効な方法として、軽量で高品質な次世代フォーマットへの変換と、無駄のない圧縮処理が挙げられます。
例えば、次世代フォーマットであるWebP形式へ変換すると、従来のJPEGやPNGと比較して、画質を保ちながらファイルサイズを削減可能です。
また、圧縮やリサイズの自動化により、必要以上に大きな画像を読み込むことを防ぎ、ページ全体の読み込み速度を改善します。
レスポンシブ画像とレイジーローディング(遅延読み込み)設定
Webサイトの画像表示を最適化するには、デバイスに応じたサイズの画像を自動で出し分けるレスポンシブ画像の設定が重要です。レスポンシブ設定により、スマートフォンやタブレットなど画面サイズの異なる環境でも、過不足のない画像表示と高速な読み込みが実現可能です。
また、レイジーローディング(遅延読み込み)を導入すると、ユーザーがスクロールするまで画像を読み込まなくなるため、初期表示のスピードが向上します。特に画像の多いページでは、パフォーマンスに大きな差が生じます。
Imgixで実現する自動画像最適化の手法

出典:Imgix
Webサイトの画像最適化を実施する場合は、画像・動画最適化プラットフォーム「Imgix」の導入が効果的です。
Imgixは、圧縮やフォーマット、品質などの使用頻度の高いパラメータをデフォルトで設定でき、すべての画像を自動で最適化します。
実際に、世界的な高級時計のマーケットプレイスであるChronextは、画像の背景削除を自動化し、画質を維持しながら画像の応答時間を80%短縮することに成功しました。
事例紹介ページ:Chronext は背景の削除を自動化し、画像処理を効率化し、画像の応答時間を 80% 削減しました。
また、ImgixはCDNを標準搭載しており、画像や動画を世界中のCDNエッジノードにキャッシュするため、平均応答時間50ミリ秒の素早いコンテンツ配信を実現できます。
Imgixを導入すると、大量の画像・動画でもスムーズな配信が可能になるため、画像や動画を多用するWebサービスやWebサイトに特におすすめです。
まとめ CDNとはユーザーへ高速・安定に配信するためのネットワーク

CDNは、ユーザーに近いエッジサーバーからコンテンツを配信することで、高速かつ安定した表示を実現する仕組みです。
CDNを導入することで、ユーザー体験の向上とコンバージョン率の改善による収益向上を両立できるほか、コスト効率やスケーラビリティの確保といった多くのメリットが得られます。
CDNは、あらゆる規模のWebサイトやアプリケーションにとって、成長と信頼性を支える重要なインフラといえるでしょう。
さらに、CDNと画像最適化技術を組み合わせることで、サイトパフォーマンスを最大限に高め、収益性のさらなる向上も期待できます。
画像最適化に関するご相談は、Imgixへお気軽にお問い合わせください。
