今回のリリースでは、動画に関する新機能を公開しました。内容は大きく2つの課題に分かれます。配信する動画それぞれからさらにパフォーマンスを引き出すこと、そして動画の見せ方や振る舞いをより自由に制御できるようにすることです。
新機能の内容をご紹介します。
帯域を抑えながら画質を保つEnhanced Auto-Quality(VMAF)
動画に最適なビットレートを選ぶ作業は、常にトレードオフでした。高すぎれば帯域を無駄にし、低すぎれば画質が損なわれます。多くのチームは固定値を設定して無駄を受け入れるか、コンテンツの種類ごとに手作業で調整するかのどちらかでした。
「Enhanced Auto-Quality」機能はこれを自動で処理します。Imgixは配信時にすべての動画をVMAFで解析します。VMAFは、圧縮率のような数値ではなく視聴者が実際に見ているものを測る知覚的な画質指標で、NetflixやYouTubeも同じ指標を使っています。Imgixは十分な画質を保てる最低のビットレートを見つけるため、ライブラリ全体で画質が安定し、帯域は最大50%以上削減できます。新たな設定は一切必要ありません。

再生速度とフレーム補間
これまで、再生に工夫を加えるにはクリップを複数バージョン事前に書き出すか、FFmpegの上に独自の処理を書く必要がありました。スローモーション、速度の変化、逆再生、ブーメランループ。そのそれぞれが別のビルド、別のファイル、別の配信問題でした。
今回のリリースでは、これらすべてをURLパラメータで指定できます。速める、遅くする、逆再生する、継ぎ目なくループさせる、いずれも可能です。スローモーションはフレームを間引くのではなく補間するため滑らかで、音声もピッチが補正されるので速度を変えても不自然になりません。

AIプレビューの改善
AIによる動画プレビューは以前から提供していましたが、今回のリリースで生成結果が大きく改善されました。生成が速くなり、切り出す場面の選定も精度が上がっています。任意の区間を拾うのではなく、動画の内容をより適切に表すクリップになります。
商品ページ、一覧ページ、検索結果でプレビューをご利用中の場合、お客様側での対応は不要です。同じパラメータのまま、より良い出力が得られます。

字幕とテキストのオーバーレイ
動画にテキストを入れるには、編集ツールに戻って焼き込み、書き出し直すのが一般的でした。あるいは、アクセシビリティのために字幕のワークフローを別途維持する必要がありました。どちらも、大規模なライブラリや更新頻度の高いコンテンツでは現実的ではありません。
字幕とテキストのオーバーレイを使えば、URLから直接、任意の動画にスタイル付きのテキストを追加できます。フォント、色、縁取り、シャドウ、背景、アニメーション、表示タイミングをすべて制御できます。音声に合わせて単語単位でテキストを配置する字幕モードもあります。音声なしで自動再生されるソーシャル向けのコンテンツや、別工程を設けずにアクセシブルな字幕が必要な場面で役立ちます。


AIによる代替テキスト生成
すべての画像に代替テキストを書く作業は手間がかかるため、通常は後回しにされます。その結果、支援技術では使いにくく、画像検索でも見つけられにくいサイトになってしまいます。Imgixはこれを自動で生成します。Generations APIを同期的に1回呼び出すだけで、任意の画像に対してスクリーンリーダーに対応した明確な代替テキストが、最大5言語(英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語)で返ります。アクセシビリティと多言語対応が、後付けではなく標準で備わります。

Picture-in-Picture:URLから2つ目の動画を重ねる
動画の上に別の動画を重ねる作業、たとえば次回予告、リアクション映像、隅のロゴは、位置やタイミングを変えるたびにエディタを開いて書き出し直す必要がありました。「Picture-in-Picture」機能では、video-mark パラメータを使ってURLから直接、メインの動画に2つ目のクリップを重ねられます。位置、サイズ、余白を指定し、開始と終了の時間で表示タイミングを制御し、トランジションで登場をアニメーションさせられます。オーバーレイは最大2つまで重ねられます。
すべてが配信時に処理されるため、オーバーレイの調整、移動、表示タイミングの変更はURLを書き換えるだけで済み、再レンダリングは不要です。実際によく使われる例をいくつか挙げます。
- 次回予告:再生終盤の数秒間、次のエピソードのクリップを隅にフェードインさせる
- リアクションや解説:話し手と、その対象となる映像を並べて見せる
- ループするウォーターマークやアニメーションするブランドマークを、ソースに焼き込まずに表示し続ける
- フリーズフレームのエンディングや、複数カメラの映像を2画面で同時に見せる
Imgix Videoの他の機能と同じく、Picture-in-Pictureも画像やその他の動画変換と同じパイプラインで動作します。すべてのビジュアルアセットを、1つのワークフローで扱えます。

おわりに
これらの機能はすべて、すでにご利用のアカウントで有効になっており、いつものURLベースのAPIでそのまま使えます。新しいインフラも、SDKの更新も必要ありません。
すでにImgixをご利用のお客様は、ドキュメントをご確認いただくか、導入については担当のカスタマーサクセスマネージャーにお問い合わせください。
はじめてご利用の方は、無料トライアルを開始してください。



